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デジタル時代のADHD育児|スマホ・ゲームと上手に付き合う方法

「スマホばかり見ていて宿題をやらない」「ゲームの時間を守れない」──ADHDの子どもを育てる親御さんから、こんな悩みをよく聞きます。デジタル機器が生活の中心になりつつある今、上手にコントロールするのは簡単ではありません。しかし、デジタルやゲームを完全に悪者にするのではなく、上手に活かすこともできるのです。本記事では、ADHDの子どもの発達特性を踏まえながら、スマホやゲームとの健全な関わり方、依存を防ぐ工夫、家庭で実践できるデジタル教育のヒントを詳しくご紹介します。

ADHDの子どもがデジタルに惹かれる理由

脳の特性と「報酬刺激」の関係

ADHDの子どもは、脳の報酬系の働きに特徴があり、「すぐに結果が見えること」への反応が強いとされています。ゲームやスマホは、達成や報酬が瞬時に得られる仕組みが多く、この特性と非常に相性が良いのです。例えば、レベルアップやポイント獲得など、短時間で満足感が得られる設計が、脳内のドーパミンを活性化させます。これは意志の弱さではなく、脳の仕組みの違いによる自然な反応です。まずは「なぜハマるのか」を理解することが、デジタルとの付き合いを見直す第一歩です。

スマホ・ゲームがもたらす安心感

発達障害のある子どもにとって、現実社会は刺激が多く、予測の難しい場面が多く存在します。その中で、ゲームやスマホの世界は「自分のペースで進められる」「ルールが明確」という安心感を与えてくれます。特にADHDの子どもは、環境の変化にストレスを感じやすいため、デジタル空間を“安全な居場所”と感じやすいのです。そのため、単に時間制限を設けるのではなく、安心できる他の活動を用意するなど、心の拠り所を複数作ることが大切です。

デジタル空間を“安全な居場所”と感じやすい

スマホ・ゲームがもたらす安心感

自己肯定感を支える“得意の世界”

学校では注意不足や忘れ物などで「叱られること」が多いADHDの子どもにとって、ゲームは「成功体験を得やすい場」です。スコアアップやクリアなど、目に見える成果が自信を生み、「自分もできる」と思えるきっかけになります。これは自己肯定感の土台を育てる上で非常に重要です。親は「ゲームばかりして」と叱るより、「努力して続けているね」と認める視点を持つことで、子どもの承認欲求を満たしつつ、現実の挑戦にもつなげやすくなります。

デジタル依存を防ぐための家庭ルール

「使う時間」より「使う目的」を決める

「1日30分まで」などの時間制限だけでは、ADHDの子どもにとって意味が伝わりにくいことがあります。代わりに、「動画で工作のやり方を調べる」「運動ゲームで体を動かす」など、“何のために使うか”を共有するルールが効果的です。目的を意識させることで、デジタル機器を「受け身の遊び」から「自分で使いこなす道具」へと変化させられます。

“何のために使うか”を共有するルールが効果的

「使う時間」より「使う目的」を決める

見える化と予告でトラブルを防ぐ

ADHDの子どもは、突然の中断が苦手です。ゲーム中に「もう終わり!」と言われると、強い反発を示すのも無理はありません。そこでおすすめなのが「予告」と「見える化」です。終了10分前にタイマーを鳴らす、残り時間をボードに書いておくなど、終わりを視覚的に伝えることで、気持ちの切り替えを促せます。ルールを守れたら「できたね」と声をかけることも重要です。

親のスマホ習慣が子どものモデルになる

子どもは親の行動をよく観察しています。親が食事中や会話中にスマホを触っていると、「それが普通」と感じてしまいます。家庭全体で「使わない時間」を設けることが、最も自然なデジタル教育です。たとえば「家族で夕食時はスマホをリビングに置く」など、小さなルールから始めてみましょう。

ゲームを“学び”に変えるコツ

ゲームを通じて得られる集中力と判断力

ゲームは悪影響ばかりではありません。正しく使えば、集中力や判断力を高めるトレーニングにもなります。ADHDの子どもは“瞬時の判断”に優れる傾向があり、ゲームを通して「考えて行動する」力を伸ばせます。親が「どんな場面で集中できた?」と聞いてあげることで、自己理解を促し、ゲームを通じた学びが現実にも活かせます。

学習・運動系アプリの活用方法

最近では、運動を取り入れたデジタル教材や知育アプリが増えています。リズムに合わせて動く運動ゲームや、思考力を鍛えるパズルゲームなどは、ADHDの特性に合いやすい活動です。特に身体を動かすタイプのゲームは、脳の前頭葉を刺激し、感情のコントロールにも役立ちます。放課後等デイサービスでも、こうした運動療育プログラムが広がりを見せています。

親子で楽しむ「共通の話題」にする

ゲームやスマホは、親子の距離を近づける“共通言語”にもなります。「どんなキャラが好き?」「そのステージ難しいね!」と声をかけるだけで、子どもは嬉しく感じます。親が一緒にプレイする必要はなく、興味を持って聞いてあげるだけでも十分です。デジタルが“孤立の道具”ではなく、“つながりのツール”になる瞬間です。

放課後等デイサービスでの支援とデジタル時代の関わり

デジタル社会でも“体を動かす力”が重要

スマホやゲームが身近な現代だからこそ、実際に体を動かす体験が欠かせません。特にADHDをはじめとする発達障害の子どもは、身体の動きと脳の働きが密接に関係しています。運動によって脳神経が刺激されると、集中力・感情の安定・思考の柔軟性が高まるといわれます。放課後等デイサービスでは、こうした「身体を通して学ぶ」機会を重視し、デジタルでは得られない“実感”をサポートする役割を担っています。

CREDOの運動療育が育む“自発的に動く力”

児童デイサービスCREDOでは、ドイツ発祥の運動学理論をもとにしたプログラムを取り入れています。特徴は、決して「やらされる運動」ではなく、「楽しいからやってみたくなる運動」。複数の運動を組み合わせることで脳や神経に多彩な刺激を与え、運動能力の向上だけでなく、思考力・集中力・感情コントロールの発達を促します。CREDOの運動療育は、現代のデジタル中心生活で不足しがちな“体験的学び”を補う大切な場となっています。

楽しさを通じて「できた!」を増やすサポート

CREDOが大切にしているのは、子どもが自ら「できた!」と思える瞬間を積み重ねることです。運動遊びの中で小さな成功を重ねると、自信が芽生え、自己肯定感が高まります。この「成功体験の積み重ね」は、デジタル依存のような外的刺激に頼らずとも、自ら行動する力を育てます。楽しさと挑戦のバランスを取りながら、子ども一人ひとりのペースに合わせた支援を行うCREDOの姿勢は、デジタル時代の育児においても大切なヒントになります。

小さな成功を重ねると、自己肯定感が高まる

楽しさを通じて「できた!」を増やすサポート

FAQ(よくある質問)


Q1. ADHDの子どもにゲームやスマホを与えるのはよくないですか?

A1. 完全に禁止する必要はありません。ADHDの子どもは刺激に反応しやすいため、使い方を工夫すれば成長のチャンスにもなります。大切なのは、「使う目的」と「使う時間」を親子で一緒に決めること。ルールを共有し、使えたら褒める――この繰り返しが自制心を育てます。

Q2. デジタル依存を防ぐにはどんな工夫が効果的ですか?
A2. まずは「時間の見える化」を行いましょう。タイマーやスケジュールボードを使い、終わりの時間を事前に知らせることで、突然の中断を防げます。また、ゲーム以外にも楽しめる活動を増やすことが依存予防につながります。

Q3. ADHDの子どもにおすすめのゲームやアプリはありますか?
A3. リズム系や体を使う運動ゲーム、思考力を使うパズルゲームなどが適しています。短時間で達成感を得られ、集中力を育てる要素があるものを選ぶのがおすすめです。家庭では、親が一緒にルールを決め、終わりの見通しを伝える工夫も大切です。

Q4. 放課後等デイサービスCREDOではどんな支援をしていますか?
A4. CREDOでは、デジタル機器は使用せず、運動を通じて脳と身体に多彩な刺激を与える「運動療育」を行っています。ドイツ発祥の運動学理論に基づき、楽しみながら自発的に体を動かすことで、集中力や感情のコントロール力を育てています。

Q5. デジタル中心の生活で運動不足が気になります…
A5. ADHDの子どもにとって、体を動かすことは脳の働きを整える重要な要素です。家庭では、短時間でも「リズム運動」や「ストレッチ」を取り入れると良いでしょう。放課後等デイサービスなどの運動療育も、運動不足解消と情緒安定の両方に役立ちます。

デジタル時代のADHD育児では、「使わせない」より「どう使うか」が大切です。スマホやゲームを完全に避けるのではなく、目的やルールを親子で話し合うことで、自律的な使い方が身につきます。同時に、体を動かす体験を通じて心と脳を整えることも重要です。放課後等デイサービスCREDOのように、楽しさと達成感を重視した運動療育は、デジタル環境の中でも子どもの自発性と成長を支える力になります。親子でバランスのとれたデジタルライフを目指しましょう。お気軽にお問い合わせください。

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